岐阜県の監理団体・協同組合向け|監理支援機関の許可要件・必要書類を解説
2027年4月1日から、技能実習制度に代わる「育成就労制度」が始まります。
現在、技能実習生の受入れを行っている監理団体や事業協同組合では、育成就労制度への移行に向けて、監理支援機関の許可申請などの準備を進める必要があります。
- 育成就労制度への移行に向けて、何を準備すればよいのか
- 現在の法人・職員体制で監理支援機関の許可要件を満たせるのか
- 外部監査人や監理支援責任者をどのように確保すればよいのか
- 2者以上の育成就労実施者を確保する見込みがあるか
- 許可申請にはどのような書類が必要なのか
といった点について、確認しておきたいところです。
監理支援事業を制度施行後から円滑に開始するためにも、適切な準備を進めることが重要です。
この記事では、岐阜県の監理団体・協同組合が確認しておきたい監理支援機関の主な許可要件、必要書類について解説します。
1.監理支援機関の主な許可要件
監理支援機関の許可を受けるためには、法人の形態や職員体制、監査体制などについて一定の要件を満たす必要があります。
ここでは、特に確認しておきたい主な要件を紹介します。
①原則として非営利法人であること
監理支援機関は、営利を目的としない法人であることが基本的な要件です。
例えば、
- 事業協同組合
- 商工会
- 商工会議所
- 職業訓練法人
- 農業協同組合
- 漁業協同組合
- 公益社団法人
- 公益財団法人
などが対象となります。
また、これら以外の法人についても、一定の要件を満たす場合には対象となることがあります。
現在、技能実習の監理団体として活動している事業協同組合についても、育成就労制度への移行にあたって改めて許可要件を確認する必要があります。
②外部監査人を設置していること
監理支援機関には、監理支援事業を適正に行うため、外部監査等の措置が求められています。
外部監査人についても、一定の要件があり、例えば、
- 養成講習を受講していること
- 弁護士、社会保険労務士、行政書士その他育成就労についての知見を有する者であること
- 監理支援機関が監理支援を行う育成就労実施者と密接な関係を有さないこと
などを満たす必要があります。
外部監査人の選任にあたっては、監理支援機関との関係性や、外部監査人としての要件を確認したうえで、適切な者を確保することが重要です。
③2者以上の育成就労実施者を監理することが見込まれること
監理支援機関には、原則として2者以上の育成就労実施者を監理することが見込まれることが求められます。
ここで注意したいのは、許可申請を行う時点で、すでに2者以上の育成就労実施者を監理していなければならないという意味ではないことです。
新たに監理支援機関の許可を申請する場合には、今後2者以上の育成就労実施者を監理することが見込まれることが必要になります。
そのため、現在は受入れ企業が1社のみであっても、今後2者以上の育成就労実施者を監理する具体的な見込みがある場合には、予定している育成就労実施者との関係や受入れ計画なども含めて、許可要件を確認する必要があります。
④一定数以上の常勤役職員を確保していること
監理支援機関には、監理支援業務を適切に行うため、一定数以上の常勤の役職員を確保することが求められています。
必要となる常勤役職員の人数は、
- 育成就労実施者の数
- 育成就労外国人の数
によって決まります。
具体的には、次の基準を満たす必要があります。
- 常勤の役職員が2人以上
- 育成就労実施者の数を8で除して得た数を上回ること
- 育成就労外国人の数を40で除して得た数を上回ること
例えば、育成就労実施者が20者の場合、20を8で除すると2.5となるため、3人以上の常勤役職員が必要となります。
また、育成就労外国人が100人の場合も、100を40で除すると2.5となるため、3人以上が必要となります。
このように、実際に必要となる人数は、育成就労実施者数と育成就労外国人数の両方から確認する必要があります。
【育成就労実施者数による基準】
| 育成就労実施者数 | 必要となる常勤役職員数 |
| 1~15者 | 2人以上 |
| 16~23者 | 3人以上 |
| 24~31者 | 4人以上 |
| 32~39者 | 5人以上 |
【育成就労外国人数による基準】
| 育成就労外国人数 | 必要となる常勤役職員数 |
| 1~79人 | 2人以上 |
| 80~119人 | 3人以上 |
| 120~159人 | 4人以上 |
| 160~199人 | 5人以上 |
2人いじょうであり、さらに育成就労実施者数を8で割った数、育成就労外国人数を40で割った数のいずれも上回る必要があります。
⑤その他の要件
上記のほかにも、監理支援機関には様々な要件があります。
- 監理支援責任者の選任
- 個人情報の適正な管理
- 秘密保持
- 帳簿書類の作成・保存
- 監査報告書の作成・提出
- 監理支援事業を行う事業所の体制
- 適正な監理支援費の徴収
- 債務超過がないこと
- 欠格事由に該当しないこと
また、介護、工業製品製造業、自動車整備、物流倉庫、漁業については、分野ごとの上乗せ基準があります。
これらの分野を取り扱う場合には、一般的な許可基準だけでなく、各分野の基準や提出書類についても確認する必要があります。
2.監理支援機関の許可申請に必要な書類
監理支援機関の許可申請では、多くの書類を準備する必要があります。
主な書類としては、次のようなものがあります。
- 監理支援機関許可申請書
- 監理支援事業計画書
- 申請者の概要書
- 申請者の誓約書
- 定款・登記事項証明書
- 財務関係書類
- 監理支援責任者に関する関係書類
- 外部監査人に関する書類
- 事業所に関する書類
- 個人情報適正管理規程
- 監理支援事業の運営規程
- 外国の送出機関との契約書の写し
- その他必要書類
実際の必要書類は、申請者の法人形態、事業所数、役員・職員の状況、外部監査人の選任状況などによって異なります。
3.監理支援機関の許可申請にかかる費用
監理支援機関の許可申請には、申請手数料のほか、外国人技能実習機構による調査手数料、登録免許税が必要となります。
【申請に必要な費用】
| 納付先 | 基本額 | 2事業所以降の加算額 |
| 国 | 10,600円 | 4,400円×(事業所数-1) |
| 外国人技能実習機構 | 81,000円 | 57,600円×(事業所数-1) |
また、監理支援機関の許可について、登録免許税15,000円が必要となります。
例えば、監理支援事業を行う事業所が1か所の場合、申請手数料10,600円、調査手数料81,000円、登録免許税15,000円となり、これらを合計すると106,600円です。
事業所が2か所の場合は、申請手数料15,000円、調査手数料138,600円、登録免許税15,000円となり、合計168,600円となります。
なお、実際の申請時には最新の手数料・納付方法を確認することが重要です。
4.監理支援機関の許可期間
監理支援機関の許可の有効期間は原則3年で、更新時に一定の基準を満たす場合は5年となります。
| 初回 | 更新 | |
| 主務大臣が認める場合 | 3年 | 5年 |
| 上記以外 | 3年 | 3年 |
なお、更新時に5年間の許可を受けることができる「主務省令で定める基準に適合している者であると主務大臣が認める場合」とは、従前の監理支援機関の許可の有効期間において、改善命令や業務停止命令を受けていない場合とされています。
許可の有効期間が満了した後も引き続き監理支援事業を行う場合には、更新の手続きが必要となります。
まとめ
育成就労制度では、監理型育成就労の適正な実施のため、監理支援機関による監理・支援が行われます。
監理支援機関として業務を行うには、主務大臣の許可を受ける必要があり、
- 法人の形態
- 外部監査等の体制
- 育成就労実施者の確保
- 常勤役職員の人数
- 監理支援責任者
- 個人情報・秘密保持体制
- 財務状況
- 必要書類
など、多くの事項を確認する必要があります。
岐阜県で監理支援機関の許可申請をご検討の方へ
監理支援機関の許可申請を検討されている場合、まずは現在の法人・職員体制などが許可要件を満たしているかを確認し、申請に向けて必要な準備を進めることが重要です。
育成就労制度への移行に向けて、
「現在の法人・職員体制で許可要件を満たしているのか確認したい」
「何から準備を始めればよいのかわからない」
「現在の監理団体の体制をどのように見直せばよいのかわからない」
といった場合は、行政書士などの専門家に相談しながら準備を進めることも一つの方法です。
岐阜県で監理支援機関の許可申請をご検討の方は、当事務所までお気軽にご相談ください。
許認可申請や各種行政手続きについてお困りの際は、岐阜市の行政書士五味友亜事務所にご相談ください。
建設業許可・更新・経営事項審査(経審)、産業廃棄物収集運搬業許可、特殊車両通行許可、補助金申請、監理支援許可申請など、事業に関わるさまざまな行政手続きをサポートしております。
岐阜市・大垣市・各務原市・関市・羽島市・本巣市・山県市をはじめ、岐阜県全域に対応しております。
許認可の要件や必要書類が分からない、手続きが煩雑で本業に集中できないなどのお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。
行政書士五味友亜事務所のホームページはこちら





